デジタルコンテンツエキスポは,経済産業省とDJAJ(デジタルコンテンツ協会)の企画により設立された展示会で,優れた日本のコンテンツの紹介とそれにたずさわる人材を育成することを目的とした総合イベントです.
本年度も,首都大学東京(池井研),東京大学,NTTのグループで参加しました.池井研の技術は,経産省 Innovative Technologies 表彰を受けました.
NHK
おはよう日本で生中継されました.
※ 本研究プロジェクトはNICT (独立行政法人 情報通信研究機構) の支援を受けて実施されました.
バーチャル身体技術とは,他者の行動を記録して五感に再生提示することにより,疑似能動的に追体験を 楽しむための技術です.これは,
これまでにもさまざまな臨場感を扱ってきましたが,2012年度は特に「体験者自身の能動的な運動感覚に関する表現」 に挑戦します.体験可能なコンテンツは「ミラノ(観光地)の散歩」と「人類最速の身体感」の2本です. これは,記録された他者の体験情報を用いながら,あたかも自分が体験したかのような臨場感を 得られることを目指す技術です.
外国の方も体験してくださいました.
2011年のコンテンツは以下のデバイスで構成されています.
これらのデバイスによって,会場に居ながらにして,まるで函館山や浅草寺を旅行しているかのような体験を 提供しました. 函館山ではロープウェイに揺られながら山頂に登り,美しい景観を堪能しつつ花の香りを 嗅ぐことができます. 電車に揺られ浅草寺に行くと,人とすれ違った時の軽くぶつかった感覚,せんべいの醤油の香りや柄杓で水を 掛けられた時の水滴がかかる感じなど,高い臨場感を表現したコンテンツでした.
函館の路面電車のシーン
有名な方も体験してくださいました.
これは,のちに発展型としてHMDを用いて,浅草旅行を体験している様子.
魔法学校一日体験入学という主題で,Mixed Reality空間を実演しました.下肢運動感覚,魔法の杖に加わる力覚,触覚,座席の振動子によるボディソニック,気流,香り,3次元音響,立体映像提示(3Dプロジェクタ,液晶シャッタ眼鏡使用)などが組み込まれています.当時,ハリーポッタ―がブームとなっていたので,五感体験として魔法の表現を行ったものです.
五感シアタ―初期プロトタイプの開発段階の写真.魔法の杖により,魔法を投げるときの様子.