超臨場感 & 五感情報学 / Virtual and Ultra Reality, Multisensory Informatics
池井研の研究は,こちらの研究費の補助を受けて行われています.
紹介 五感(多感覚)体験とメタ体験のVR
池井研では超臨場感を生成するために様々なデバイス/インタフェースを 統合した「五感シアター(FiveStar)」を構築しています. (現在,日野キャンパス5号館102室で開発中)下にありますように,Siggraph Asia 2018で最優秀賞を受賞しました.(VRonWebMedia様による紹介)
多くの感覚情報を合成し,高い臨場感の体験を提供できるようになると, 各種トレーニング,バーチャル旅行,高齢化社会における生活の質の向上など, 多くの面での社会的貢献が期待されます.また,人間の多感覚情報に対する 受容特性を明らかにすることは,学術的に大変面白いテーマでもあります.
本研究の本当の目的は,身体的な追体験によって,身体技能という暗黙知を伝え,その場でなければわからない状況を五感に伝達することです.身体的追体験については,こちら をご覧ください.これを実現するには,完全に他者や別の身体に"フルダイブ"することが必要で,それには身体スキームの変換がポイントです.そうすれば実際の身体の姿勢は何でもよくなります.また同時に,身体は受動的運動を「直伝者」から受け取る必要があります.TwinCam Goは,リアルタイム全天周立体視システムTwinCamをSegwayに搭載し, 本システムは,DCAJ/経産省の Innovative Technologies (DCEXPO 2018) にて表彰されました.この研究の発展型のシステムは,Siggraph Asia 2019 (Brisbane) のEmerging Technologiesにて展示されます.
このシステムは,全天周をTwinCamの特性としての映像遅延の補償と運動ぼけの除去の機能を,Segwayによる移動視点に統合したものです.これにより,Segway操縦者とほぼ同じ視覚体験をすることができます.これにより,遠隔保守作業,インフラ点検作業,あるいはライブの遠隔旅行参加ができるようになります.今後,5G通信の環境が整備されれば,高画質の映像体験が可能となります.しかし,その際に,身体から切り離された視覚が,実際の身体と無関係の移動をすると映像酔いが発生するため,身体フィードバックが不可欠となります.左の五感シアタ―は,他者の運動状態を体験させるものであり,その機能を使えば,映像酔いを発生することなく,遠隔地のライブ体験が可能となります.
池井研では,デジタルコンテンツエキスポへの展示を行ってきました. 経済産業省とデジタルコンテンツ協会(DCAJ)の主催による Innovative Technologies において,池井研の技術は優れたコンテンツ技術として表彰されました('12,'17,'18)
2018年のテーマは,「TwinCam Go : 全天球立体映像と回転制御椅子による搭乗感覚のリアルタイム共有」です.
2017年のテーマは,「TWINCAM:全天球リアルタイム立体視テレプレゼンスシステム」です.
2012年のテーマは,「追体験のためのバーチャル身体技術」です.多数の一般の方に「観光地ミラノの散歩」と「人類最速の身体感」の2つのコンテンツを五感シアターによる超臨場感としてご体験いただきました.NHK「おはよう日本」でも放映されました.
2011年のテーマは,「超臨場身体感覚」です.
2010年のテーマは,「五感メディアによる超日常空間」です.
2009年のテーマは,「触覚と記憶の超臨場体験」です.内容は,ハリーポッターのような魔法の世界をARで構成したものです.
2007年は,DCEXPOの前のAsiagraphとして実施され,研究室の紹介を展示しました.
Siggraph 2017 Emerging Technologies: Twincam (https://dl.acm.org/citation.cfm?id=3084831&dl=ACM&coll=DL)